単車で単写

バイクで時々の散歩の記憶

ジェベル125 キャブセッティング 吹かない 

4ストロークジェベル125ccも、2ストロークのTS125RRと同様に、1年ほど乗らなかったせいか不調をきたしていた。

 

エンジンがかからなっていたのだ。もちろんバッテリーは充電した。

キャブ車にはよくある症状である。

大方フロートの固着と想いゴムハンマー、ブラハンマーでキャブを軽くたたくとガソリンが吸い込まれる。これで解決するかと思った。

 

しかし今回は違った。

結局キャブのOHや交換を行ったが芳しくない。

非力であるが手間のかからないベンリーなジェベルとしては、面倒なこととなった。

 

今回のテーマは、発進後の低速中速あたりの加速時のボコつき、もたつきである。

濃いのか薄いのか無悩むが、その手の指南書にはどちらとも書いてある。

どちらとも不調の解釈としては正解で、それが成り立ちエンジン不調となる。

プラグの焼け具合も当てにならない。うすくて白くなっても失火してしまえば黒くなる。

キャブの奥の深い所である。

 

50km以上は、加速は125cc4ストなので非力なのは仕方ないが、それでも加速は遅いが回っていき、ビーンとバルブ音が変わり調子に乗る。そして頭打ちになって、せいぜい80km程度までしか出ないと思われるが、ボコつきはない。ジェットニードルが上がっていきメインジェットが全開になる状態ではガソリンの多い少ない、つまり空燃比の狂いは少しだけと考えられる。

 

スローは、時々ハーレーのように息をついて3拍子になるが、安定はしているほうである。この点も検討してみた。

途中の回転域がだめなのである。

 

1.低速からの加速のボコつき問題

 いっそジェットニードルごと変えてしまおうかと思ったが、ノーマルの状態で元のように走らせることを目標に、ジェットニードルのクリップ位置を変えてみた。

 最上

 上

 中

 下

 最下

 と、12345段階あるが、数字ではわかりにくいので漢字で書くとこんな感じである。

中→加速悪い。アクセルふかすしてもついてこないでボコボコ感たっぷり。

上→加速悪い。アクセルひねると何とかついてくる。

最上→加速悪いが、もともとのジェベルの加速感はこんなもの。ボコボコ感は消えた。

 上記の上下5段階表記はあくまでジェットニードルという針状の最重要部品であるテーパーのついた棒の上部にある円周方向に切られた溝で、ここにC型をしたスナップクリップをさしてジェットニードルをメインジェットの穴の中の相対的な位置決めをする。新進の小説家のような外連味のある文章は恥ずかしくて書けませんから、表現力がない長い文章となったが、クリップが上に行くと、ニードルが下がり、穴との隙間が減りガソリンの空気に対する量が減るということである。

 要約すると最上と書いた5個ある溝の一番上の溝、つまり一番ガソリンが少なくなる切溝の位置にクリップすると、ベターでした。

 

結果的には、加速時のボコつき問題は、クリップ位置で収まったようです。

CVキャブですから、徐々に負圧を利用してエンジンの回転を高めていきますから、一気に入れてもダメなのかもしれませんが、最高速度を求めると、今ついているジェットをワンサイズ上げてみたい気もします。

 

2. スロー調整検討

 もともとスローは出ていましたが、2ストほど力強くはなく、一速に入れた途端、多板クラッチと少し大きめのオイルの番手もありエンストしやすい癖がありました。125ccの4ストですから仕方ありません。コツとしては少し空ぶかしをしてからギヤを入れるのがエンスト防止になります。クラッチは車の単板の様にはスパッと切れないのがほとんどのオートバイです。排気量の大きいW3でもギヤを入れた途端にエンストすることはあります。

 さてそのようなオイルやクラッチとの相互作用のあるバイクですが、アイドリングは安定していたほうが、信号待ちごとに安心です。特に先頭でエンストは、カッコが悪いわけで、さらにW1やSRのようにセルがないと、ひやひやものです。ジェベルは125ccですがセルはついていますので、少し安心できます。

 今回は、スローのスクリュー(パイロットスクリュー)の先にあるワッシャ―とOリングを取り外しました。

     (外してはいけないのか、外してよいのかはいつも悩みますが外すと調子が良いのです)

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ジェベル125 キャブ

パイロットスクリューは、キャブのエンジン側の下部にあります。写真では下部のフロー取り付け前側のビスの右側にスクリューの円筒部分が見えます。

細いマイナスドライバーで調整しますが、キャブは外さずにベルトを緩めて回して下部をバイクの横方向に向けて行います。

 

調整は、

半回転戻し→スローでない

1回転戻し→アイドリングする。弱い。

1回転半戻し→アイドリングする

2回転戻し→アイドリングする。少し息をつく。

2回転半戻し→息をつく。

 ということで、1回転半戻しとしました。

 

上記1,2の結果確認に、試運転に行きます。スタンド経由で畑のほうにまで、オンオフ走りました。

畑の中のふかふかの土でもOKです。

これで当分乗れそうです。

 

非力ですが、フルサイズのジェベルは乗りやすく安定していて、県道から林道をトコトコ散歩するにはストレスの少ないバイクで手放せません。

バイクを降りても手元に置いておきたい一台です。(つまり優しいバイクは降りないということ?)

 

 

メモ:

A; 使用した燃調キット 岸田精密工業FS5179N

B;今回のセット;

 ①MJ;110 MJN;Y240S(クリップは最上段/つまりガソリン薄い)

 ②PJ;40 (スクリュー1と1/2戻し)