単車で単写

バイクで時々の散歩の記憶

鈍足(ヨン速)

高校の頃、kawasakiのW1の排気音には感動した。650ccということもあるが、CBナナハンやサンゴウ4とは違う次元のバイクであった。振動でボルトが緩むとかも印象に残っていた。今では、レトロなビンテージバイクである。

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W3 RSが最後で、その後、四気筒のZに変わった。

Zは今でも人気である。性能からしてもスタイルからしても。

しかしWも捨てがたく新品時の3-4倍近い値段でバイクショップに並ぶ。

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W1もW3もCB750の前では負け組だったのだ。

Zの900ccや750ccで挽回したが、KawasakiとしてはOHVの二気筒のWはZまでのつなぎでしかなかった。ロードスターとうたってもW3はヨンソク、ドンソクであり下道に乗りやすい100km/H以下の下道ロードスターだった。アメリカのフリーウェイを160km/Hで走るには無理があった。

日本では、下道では十分な加速と、ドでかい存在感を示す音がWの身上であった。

RSとはおこがましいバイクだったのだ。しかも4速。

しかもとてつもない振動でステアリングやリヤのアームのベアリングは必ず傷むのである。

 

ヨンソクオートマチックというか大排気のスーパーカブというか、その鼓動はハーレーでもなくダブリューはダブリューで太いトルクで地面を蹴って進む単気筒のそれでもなく、鈍足にして速く、小柄で乗りやすく、やはり大きなスーパーカブなのか、立ちごけの気もしないし、W650やW800に引き継がれたのは決して負け組ではなかったということと思う。