単車で単写

バイクで時々の散歩の記憶

御荷鉾スーパー林道 TS125R 試走①  

御荷鉾スーパー林道は、関東圏内でも70km誇る屈指の林道である。伐採中で通れないことのある林道ではなく、安定して通過可能である。名前の理由は二つの御荷鉾山のわきを通るからである。

このブログのリンクの中の林道ツーリングに飛んでも見られる。そちらには地図も載せていつでも見られるようにしている。

 

御荷鉾スーパー林道は11月いっぱいくらいで冬季閉鎖となる。

まだ不安が多い、錆々なTS125Rであるが、排気デバイスの清掃と調整を行ったので試走してみた。バイクとしては御年20余年、初老である。

 

ネギで有名な下仁田町から、群馬の秘境である南牧村に入る。下仁田の分岐から10kmほど県道44号線を西に走ると、44号線は秘境上野村方向に右折する。秘境から秘境への通過は以前は山岳地帯を通過するために困難であったが、現在ではトンネルでスポーンとワープできる。

このおかげで、旧道の林道はすいている。旧道の一番上にある峠は塩之沢である。

 

この塩之沢峠に上った。

 

絶景が待っていた。 浅間、鹿岳(鹿岳)、鼻曲り、浅間隠し、裏妙義、表妙義、・・・・

f:id:pottering_potarin:20161120134241j:plain

(クリックして拡大)

 

右は鹿岳、ふたこぶラクダの岩山、小さく見えるが大きな岩塊が二つ、特に右のこぶは上ると、南面が切れ込んだ絶壁で、尻がムズムズする。もちろん、落ちればアウト。

f:id:pottering_potarin:20161120134923j:plain

 

塩之沢峠から、スーパー林道を部分的に走ることとした。

途中、大きなウッドデッキの展望台から、風景を楽しむ。秩父側の山々が手に取れる。

下の写真は武甲山と二子山方面

f:id:pottering_potarin:20161120142600j:plain

 

まだ登ったことのことのない両神山方向。

f:id:pottering_potarin:20161120142607j:plain

 

西方向、展望台にいた親子が、125ccスクーターで下りていく。小学生低学年の男の子は、父親との林道ツーリングではしゃいでいた。

自分も幼少時に、父のスーパーカブ55ccの後ろによく乗せてもらったことを思い出して懐かしさと楽しかった古き時代の貧さもかんじなかった頃の新鮮さと楽しさがこみ上げた。父が亡くなったのがこのTS125RRの生まれた年でありそれに気づかせた、奇遇さと哀愁の一枚となる写真となる。

f:id:pottering_potarin:20161120142537j:plain

 

さて、TSの調子であるが、排気バルブが回復した成果、上が伸びるようになった。不安要素払拭。

未舗装部分では、タイヤが空転し怖いくらいであり、下道では、ジェベルでは体験できない加速感を味わえる。ジェベルは50km以上の伸びは実用域を越しており苦しい。TS125Rは可変の排気バルブのおかげで、低速から高速までのびやかで、ピーキーであり、ピストンバルブのキャブのせいもありレスポンスは、4st4発よりも良い。

それでいて林道では、とろとろと走っても粘る。上りを4速で低回転で保持してもノッキングはない。排気ガス規制で消えた2ストロークの最終、最高性能の空冷エンジン。人類としては、最後の楽しみをもらった一人になったような気がした。

 

ローターリー、2スト、ディーゼル、4stガソリンエンジンの順で消えていく運命にあるようだ。これからはHV,PHV,EVに順次変わっていくようだ。その過程で、可変圧縮4ストロークエンジンが車には積まれるとのこと。バイクで燃費を言ったらNC700のオートマのようになり、野性味はなくなり、魂を抜かれた、バイクではないとは言わないが、自動車に乗るのとさほど変わりのないものになってしまうと思う。ハーレー乗りが、高い金をかけて、排気音を挙げ、レトロな仕様にしたりキャブ車に人気が集まるのも人の野性を証明しているのではないかと思う。

 

おまけ、野性的なバイクの写真。

同行したDTの空冷エンジンヘッド。迫力の一言。放射線状。これだ。

f:id:pottering_potarin:20161120105817j:plain

水冷2ストのほうが馬力は出るが、やはりオモムキとしては点で、空冷のDTにはかなわない。

パン、パン、パンとした張りのある排気音。

冷却フィンのついた大きなヘッド。水冷のヘッドは、小さく悲しい金属の塊。

バイク然としたDTの懐かしいタンク。

本日、DTのガソリンオーバーフローを確認。

後日OH/洗浄となるだろう。